退去費用で壁穴の修繕はいくら?画鋲・ネジ・大きな穴の違い
この記事の目次
壁穴の種類別:払う?払わない?
| 穴の種類 | 判定 | 理由 | 修繕費の目安 |
|---|---|---|---|
| 画鋲・ピンの穴 | ❌ 払わない | 通常の使用の範囲内 | 0円 |
| 石膏ボード用アンカーの穴 | ⚠ 状況次第 | 下地への影響度による | 5,000〜10,000円 |
| ネジ・釘の穴(下地まで貫通) | ✅ 部分補修のみ | 通常を超える使用 | 5,000〜15,000円 |
| 壁に開けた大きな穴(15cm未満) | ✅ 部分補修 | 過失 | 15,000〜30,000円 |
| 壁に開けた大きな穴(15cm以上) | ✅ ボード張替え+補修 | 過失 | 30,000〜100,000円 |
| 穴を理由にクロス全面張替え | ❌ 原則払わない | 部分補修が原則 | — |
画鋲・ピンの穴は通常の使用:ガイドラインでは、ポスターやカレンダーを画鋲で留めた程度の穴は「通常の使用の範囲内」としています。退去前に穴を気にする必要はありません。
壁穴の修繕費の相場
| 修繕内容 | 費用相場 | 作業内容 |
|---|---|---|
| ネジ穴のパテ埋め+クロス補修 | 5,000〜15,000円 | パテで穴を埋め、クロスを部分補修 |
| 小さな穴(15cm未満)の補修 | 15,000〜30,000円 | メッシュテープ+パテ+クロス補修 |
| 大きな穴(15cm以上)の補修 | 30,000〜100,000円 | 石膏ボード部分張替え+クロス補修 |
いずれも穴の部分だけの補修であり、壁全面のクロス張替え費用を請求されるのは不当です。
減価償却の適用 — 6年以上でクロス部分は1円
壁穴の修繕費は「ボードの補修費」と「クロスの補修費」の2つに分けられます。
- クロス部分:6年以上住んでいれば残存価値1円。借主負担はほぼゼロ
- ボード部分:クロスとは別計算。ボードの補修費用は居住年数に関係なく借主負担になる可能性がある
つまり6年以上住んでいれば、壁穴の修繕費の大部分はクロス部分(1円)で消え、実質的な借主負担はボードのパテ埋め費用(数千円)のみになります。
火災保険で壁穴の修繕費を取り戻す
うっかり壁に穴を開けた場合(物をぶつけた、転倒した等)は「偶発的な事故」として、火災保険の借家人賠償責任特約で修繕費をカバーできる場合があります。
意図的に穴を開けた場合(DIYでネジを打った等)は保険の対象外です。退去費用と火災保険で詳しく解説しています。
壁穴を理由にクロス全面張替えを請求されたら
壁に数箇所の穴がある程度で、壁全面のクロス張替え費用(数万〜十数万円)を請求されるのは不当です。
「ガイドラインでは毀損部分の補修が原則です。穴の箇所の部分補修での対応をご検討いただけますでしょうか」とメールで伝えてください。
筆者の実例
筆者の見積書には壁穴の修繕費はありませんでしたが、仮に請求されても部分補修+6年居住の減価償却で負担は数千円です。壁穴を理由にクロス全面張替えを請求されたら、部分補修を主張してください。
よくある質問
Q. 壁穴を自分で補修してから退去すべき?
小さなネジ穴はパテで埋めれば目立たなくなりますが、退去立会いでプロが見れば分かります。大きな穴を自分で補修するのはおすすめしません。適正な修繕費を負担するほうがトラブルが少ないです。
Q. 突っ張り棒の跡で壁に穴が開いた場合は?
突っ張り棒で天井や壁にへこみができた場合、通常の使用の範囲内であれば貸主負担です。ただし、穴が開くほどの圧力をかけた場合は過失として部分補修費用が発生する可能性があります。
Q. エアコン取付のビス穴は?
入居時に設置されていたエアコンの取付穴は、元からあったものなので借主負担ではありません。自分で追加設置したエアコンの穴は、退去時に元に戻す義務がある場合があります。契約書を確認してください。
まとめ
画鋲・ピンの穴は払わない。ネジ・大きな穴は部分補修のみ(5,000〜40,000円)。クロス全面張替えは不当。6年以上住んでいればクロス部分は1円で、実質的な負担はボード補修費のみ。うっかり開けた穴は火災保険でカバーできる場合もあります。
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