退去費用と民法621条|借主が負担しなくていい範囲を解説
民法621条の条文
「賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。」
つまり:通常損耗と経年変化は除外。借主が直す義務があるのは故意・過失による損傷のみ。
民法621条とガイドラインの関係
ガイドラインは行政指針であり「従わなくても罰則なし」と言われることがありました。しかし民法621条は法律です。ガイドラインの考え方が法律に格上げされたことで、通常損耗を借主に請求することは法律違反の可能性があります。
交渉での使い方
「改正民法621条では、通常の使用による損耗は借主の原状回復義務の対象外と定められております」とメールに書くだけで、管理会社は法的な対応を求められます。ガイドラインだけでなく民法621条も引用することで、交渉の重みが増します。
退去費用の全体像
退去費用=クリーニング代(特約で固定)+原状回復費用(故意・過失のみ借主負担)。通常損耗は貸主負担(ガイドライン・民法621条)。6年以上でクロス1円。部分補修が原則。払わなくていいもの一覧で全項目を確認。交渉方法でメールの書き方を解説。筆者は710,300円→148,750円に減額。見積書を精査するかどうかが56万円の差です。
筆者の実例
筆者はガイドラインに加え民法621条も引用し、71万→14万。法律の条文を示すだけで管理会社の姿勢が変わります。
まとめ
民法621条で通常損耗は借主の義務外。法律の後ろ盾がある以上、不当な請求に応じる必要はありません。
民法621条を交渉メールに引用する具体的な書き方
「改正民法621条では『通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化』は借主の原状回復義務の対象外と定められております。本見積書の〇〇の項目は通常の使用による損耗に該当すると考えられますが、ご確認いただけますでしょうか」。この文面をそのままメールに書けます。ガイドラインだけでなく民法の条文を引用すると「この人は法律も知っている」という印象を与えます。ガイドラインは行政指針ですが、民法は法律。法的拘束力の重みが違います。
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※国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」および改正民法621条に基づく情報です。個別のケースは弁護士等にご相談ください。
参考:国土交通省ガイドライン|無料相談:消費者ホットライン 188|不動産適正取引推進機構